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雲の線 下には 注げ光 溢れる大地
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越えられないもの

 時雨はただ、漠然と色白な腕を見つめるだけ、まるで何のことでも彼女とは関係ないように。
 部屋には、彼女のほかに七人の艦娘がいる。全員の服はすでにボロボロになっているにもかかわらず、オトメのようにからだをガードする動作はない。恥かしがらないわけではないが、雰囲気が険しいこの場合、失望する気持ちだけで十分だ。
「……すまない、驚いたか、ご苦労だった、もう休んでいい」
 ふっと我に返った青年は、怒りのあまり情けない顔を見せることに意識して、心の底から強い悔しさが湧いてきた。手の痛みさえも気付かなかった。ひとりにさせろと艦娘たちを追い出そうとするが、一人でも動かなかった。そしてしばらくの沈黙だった。
「なんだその態度」摩耶が沈黙を破った。しかし返答はない。
「おまえのその態度は何なんだと聞いている!」
 振り落とされたデスクライトが倒れたが、電球が壊されていない。ファイルも床に散らかされて、何枚の紙がふらふらと飛ぶ。
「責めないのか、アタシたちの無能に一言もないのか、いい提督ふりをするつもりなのか、何とか言え!」
「……この度は作戦計画と運が悪かっただけだ、君たちのせいではない、責任はすべて計画を立てた私にある」
 変哲もない言い方。それがより摩耶を逆上させた。
「だからそんなクソ態度をやめろっつってんだよ!」
「摩耶……」
「何が『この度』?もう数十回の出撃だろうが!何度も編成を変え、戦い方を変え、装備を変え、試行錯誤のつもりで、それでも何の成果を出せない!おまえの計画を実行できないアタシらが悪いと思ってるだろう、じゃはっきり言えよ」
「摩耶……」
「どうせ無能だろうな、さっさとメンバーを変えれば?特にアタシのような役立たずはよ、いっそ解雇……」
「摩耶!」
 伊勢が叫んだ。唇を強く噛んで、ドアを開けっ放しまま、摩耶が出て行った。廊下から聞こえてくる足音は、あまりにも苦しかった。
 
 
 執務室に残っているのは、伊勢と霧島二人だけ。この二人は提督が着任した以来最も古参の艦娘で、ある意味提督とも親交が深く、艦娘たちと提督の渡り橋と言える。
 伊勢がソファーに座り、床に顔を向けてもふもふした白い絨毯を軽く触る。可愛らしい仕草のはずなのに、機械のような動きは痛々しく思える。
「司令、摩耶ちゃんが……」
「分かってる」
 霧島がひびが入った執務机のガラスを撫でて、切なく言った。
「司令、教えてください。現在の戦況は一体どうなっていますか?上からの資源の配分もよくないと聞いていますが……」
青 年は目を閉じ、目を潰しそうに眼球をマッサージしている。「お体の調子はよろしくなさそうですが」と霧島が心配したが、青年はただ「構わない」と手を振った。
「ああ、言うとおりだ、よくないんだ。今のまま戦果出せないんじゃ、おそらく上はプレッシャーをかけてくるだろう。それにとどまらず、他の司令部から見くびられるかもしれない、あるいは同じ海域の制圧を行う同盟司令部から責任を問われる。評価が低くなるにつれ、今後発言権が得られなくなるだろう」
「こんなこととは……」
「だがそれは君たちが考えるべきではないことだ。一生懸命戦ってくれて、生きて帰ってくれるならそれでいい」
 突然、伊勢が立ち上がって、不満そうに口走った。
「こんなこと言ったら失礼でしょうけど、提督が臆病すぎます。損害があると速やかに帰投しろと言ったって、じゃいつ進められるのですか?」
「伊勢さん、司令がきっと私たちのこと心配で……」
「だからそれじゃ突破する日がいつ来ますか!」
「無事に帰るのが、この司令部唯一かつ至高の命令である。私が制定したこの命令を違反するのは許されない」
 雰囲気が気まずい。確かに、この司令部においては、他の司令部と違って珍しく規定が殆どない。それのせいか、艦娘たちは普段からだらだらしており、生活もこんがらがっている。軍属はともかく、時に働いている人にすら見えていない。ここで暮らしているのは楽か自由かとも言えるだろうが、ただ一つ命令を従わねばならない、この命令でもまた、この海には最も至難な業である。
「……もうよい、しっかりと休んでくれ」
「わかりました」
 霧島がドアを閉める前に、青年は小声で呟いた。霧島は聞いた。
「明日はまた、頼む」
 
***
 
 どうしてこうなったのか全くわからない、今陥った境地の現状を掌握できない。時間、空間、人、物体、情景、感覚、それらを統括する「世界」に応じる自分がやっている行為、存在という概念。全部のことの意味を理解できず、思考する能力を失った。でもそんな自分に認知できる自分がいる。だからつらい。そしてつらすぎて、苦痛を埋めるよう、心が真っ黒で大きな穴を生み出した。
 人がその穴に付ける名は、「絶望」である。
 執務室は広くはないが、清潔で明るく、女の子たちの飾りによってちょっぴり可愛らしい。しかし今はまるでその黒い穴に飲み込まれるように、汚くも見える。
 ここにいる全ての人間が、目が虚ろだった。絶望に包まれる彼女たちが、何の表情もなく、青年から目を逸らした。誰一人も声を発しなかった。静粛とした室内では、心臓の鼓動と、戦闘記録のページをめくるぱさぱさの音しか聞こえない。
「……よくやった、下がってよい」
 読み終えた青年がそれだけを言った。床に座って大井と互いに寄り添う北上が、不意に声を殺してむせび泣き始めた。大井はただ彼女を抱きついて、一言も言えなかった。摩耶も何も言わずに、骸骨のようにふらふらと外に向かっていく。
居場所を失うわけにはいかないから、やらなければならないことをやったが、結局無意味に過ぎない。それが誰しも分かることなのに、あきらめるべきなのに、誇りとやら尊厳とやらに許されることはなく、絶望に追い詰められた。
 時雨は立ち上がった。
「納得いかない」
一瞬に彼女が目線を浴びた。
「僕はこのもやもやした気持ちを持ちたくない、だから叱ってください」
「いきなり何を言い出す……」
「提督!もういい!摩耶さんが言ったとおり、僕たちが提督の力になれない。戦場ではね、いつもいつも、違う方向に導かれて、いつもいつも、かわしたいのにやはり攻撃を喰らって、戦闘続行に危険がある状態になって……」
 時雨はやさしく破った襟の焼け跡を触った。
「僕たちは力不足で、毎回毎回、悔しい気持ちがいっぱいで、運に遊ばれる自分に憎い。砲撃をいつも外す自分に憎い、攻撃を耐えられない自分に憎い。僕も、折れた砲身を蹴ったよ。だから、だから……」清楚な顔に涙の大きな粒がカーペットに零れ落ちていく、やまない雨のように。
「だから何かを背負いたい、叱られて、僕が本当に弱いねって思えたい、そして安心する、また頑張られる。だけど、提督がそれさえも与えてくれない!自分も苦しいのに、その苦痛を分けてくれない、それなら僕が気持ちを分けてあげないじゃない……」彼女が悲鳴を上げ続け、「それでもあきらめたくない!あきらめたくないから叱ってよ……」
急に時雨がぐったりと倒れて、時雨ちゃん!とびっくりした声の中、加賀だけが素早く彼女を支えた。
「大丈夫、疲れきってめまいがしただけのようです」
「よかった」と、赤城がその清楚な顔をやさしく撫で、乾いた声で言った。
「そうですね……言葉がちょっとごちゃごちゃですが、この子が言いたいことは、なんとなく分かります。いつの間にか、作戦をしているが、心がもうとっくにあきらめていました。さらに絶望の渦に堕ち、混乱してしまった。一航戦としたことが、本当に情けないですね」
 霧島がめがねを外して、苦笑いした。どうして私たちが気付いてなかったんだろう、年下の子でも分かることなのになと。
「あきらめたくない……か」
 ずっと頭を下げたまま黙って聞いている青年が、すこし汚れている軍帽を外し、デスク越しに時雨のその愛くるしい寝顔を眺める。
「そっか、そうかもしれないな。私もまた、とっくに放棄しているのか。ひたすら出撃をまわしても、戦果を得られないわれわれは向上心をなくし、結局司令官である私でさえ無意味のことばっかりやらせたんだ。これじゃどうあがいても勝ち抜けない。君たちをこんな境地を置かせる私はもう、失格だな、一軍の提督としては」
何かを瞭然とした顔で青年が軽く笑った。
「そのようなことは……あり……ません」
 そう言っているのは、霧島の本音だから。あまりの奇行で疎外されたこの司令部、規模こそが大きくはないが、辺境の目立つことも役立つこともない廃墟ごとき港を、今に至って築き上げたその手柄は、このどこでも見えるような普通の青年があるからこそ、といってもよい。
 ゆえに誰も青年の責任だと思っていなかった。考えたりすることもなかった。
「いいえ、ある。もう一度言う、責任は私にある、これは事実だ。君たちを追い込むのは、私だ」
「しかし……!」
「そして、時雨にそういわれても、やはり責めることができない。責めたら、不条理になる、だから責めない。『よくやった』と言っているのも、空言ではない。君たちの調査と奮戦によって、連合軍はようやく海域周辺の全貌と敵戦力の大概を把握できた。これからまもなく、敵陣の中心部に突入する総攻撃の命令は下されるだろう」
しかし、赤城がひそめて、「これは大した戦果ではなさそうですが……」
「ああ、そうさ、確かに大したことではない。それでも前よりマシだ」青年が少しやんちゃで、照れそうな笑顔になって、「それに、有能で優しい娘たちに囲まれて、これ以上何を求めるというのか?誇りを汚すことなど、できない」
「……提督がこういうの言えますね、びっくりしたわ」
北上の一言が、さきまで心の空を覆うような暗闇が、晴れたような、皆気がした。
青年が立ち上がった。
「よく聞け、私はやり方を変えるつもりはない。が、別にあきらめるつもりもない。今まで悔しい思いに縛られて一時迷い込んだが、これからこのような失態は、君たちでも、私でも、許されない。芯の強い君たちなら、あの『闇』を乗り越えられる。精神論だと承知している、けれど心が強くない以上、何事を遂げるのか私は疑っている。摩耶」
 突然名前を呼ばれる摩耶が珍しくあわてて応答した。「は、はい」
「行けるか?数百回の出撃になる可能性もあるぞ?」
 摩耶がニヤリと、「よくケンカ売ってくるよな、なめんなよ」
「そんならいい。各自よく休んで、次の作戦までの間、精度の上げと作戦仕組みの変更を行う。加賀、時雨を頼んだ、ありがとう」
「わかりました」ソファーに乗せた時雨を背負って、加賀が出て行った。背中に眠りについた時雨は、可愛らしい微笑を見せた。
 
 
「提督、入るよ」陸奥の声だった。
 静穏の部屋に戻る執務室、と海図の上にさくさく書いてる青年、陸奥がにこにこしながら座ってお茶を淹れる。
「なんだ、改造が済んだか」
「できたよ。秘書の仕事は?」
「五十鈴に任せた。想像以上に真面目な子、そろそろ彼女も改造できるか。」
陸奥はうふんふんと笑った。「あら、私が怠けてるでも言いたいわけ」
 お茶をすすり、陸奥はまた言った。
「聞いたよ、夕方のときのこと。時雨ちゃんに説教された?」
「あの子に失礼な、それは彼女の本意ではない、ただ考え事を言っただけだろう、たぶん」
 肩をすくめてぷりとした唇をカップに寄せ、「ふん、そうなんだ、時雨ちゃんはもともと面白い子なんだから、あなたに跪かせる人といえばあの子しかないね」
「跪いてない」
 二人ともしばらく言葉を交わさず、ただ窓からぼんやりと空にかけている眉月を眺めていた。
「ねぇ、提督。あの子たちをちゃんと守ってあげてね」
「そうするさ」
「私は提督のやり方が好きでここに来たんだ、私たちを大事にしてくれる人のために頑張る、と思って、戦うけど、やっぱり、誰かが明日になって、突然消えたようにいなくなるのはもう経験したくない、もういやだ……」懇希するよう、陸奥の声が震えている。
「……もし陸奥は彼女たちと同じ立場にいたら、君はどう思う」
 陸奥はただ無言のまま、窓から流れ込んだ月明りを見つめるだけ。
 
***
 
 硝煙の臭いが鼻を突き、あらゆる装備と言えるものが海面から突き出す岩礁に散らかしている。海面の下から、わずかな金属の反射の光が目に見える。
「ひどい……」
 三日前、ここは激戦区だった。この先は今主な対戦海域で、現在地の海域の敵をクリアすれば、主力艦隊があとを顧みる必要がない。しかし攻略とはいえ、あまりにも惨めだ。数え知れないほどの娘たちが、誰にもその最期を見送られず、この場所で海水に葬られた。
「一体どこの提督の仕業なの!?私たちをそんなに酷使して……」
「沈めさせられて、この子達かわいそう」
 先頭に立つ伊勢が振り向いて、「そういうな、赤城。言葉を慎んで」
「しかし……」
「ここで眠りついた彼女たちは、覚悟とあの人への愛を抱いて戦っていたんだ。そんな芯の強い決意を侮ることが、あたしにはできない。あなたたちも分かるはずだ」
「けれど、」伊勢の隣に並んで、「私たちには、『帰ってこい』という最も重要な命令があります」相変わらず凛々しい顔をした加賀。
「そう……ですよね、帰らないと、あの方にキレられるかもしれませんね」
霧島が自信の笑みを見せた。「それに、データ上の結果から見ると、勝ちます」
「じゃ先行くわ」
 マイペースなやつは突っ走っていった。残された人はただ呆れるように失笑した。
 
 
 太陽が沈む寸前だ。おぼろおぼろとした水平線の境に、ザクロのような紅色がきらめいている。さっきまでさんざん暴れていた彼女が、今や石像みたいにちっとも攻めてこない。あそこにはすでに一人しかいない。彼女もまた待っているんだろう、その孤独の終わりを告げるときを。
「ちっ、あやつだけを傷付けることができないか……」
 伊勢が口惜しく嘆いた。その傍らに大井が連絡を取っている。
『状況は?』
「あちらに旗艦しか残っていないけど、こちらも三人損傷大きくて、北上さんは機関部が破壊され、航行不能となってます」
『そうか』
「あの」
「アタシは大丈夫だよ、提督」
 北上が送話器に近寄って、「動けないけど仲間がいるじゃん、運んでくれるよ。ほかの装備がまだバッチリだよ、戦わせて」
「伊勢からもお願いします、ここからの正念場で、私たちの意地を見せたいです」
「でも伊勢さんも損傷が……」
「霧島、これは決死行ではないぞ、見事な勝利をつかむために行くんだ」
 乱れたポニーテールを結びなおし、伊勢の姿が勇気というものに纏われるように見える。赤城と加賀がうなずき、「これから私たち二人はお役に立てないかもしれないが、ただの盾になってもかまいません。絶対みんなを守ります、慢心なんか言わせません」
「赤城さんと加賀さんまで……わかった、私も自分を信じよう」
「提督、みんなさんの言葉、聞きましたか。北上さんがそういうなら私も行く。では、提督の返答は……?」
 しばらくの一分間は、受話器からなんの声もない。長いような、短いような、つくづくと感じられる時間だった。
 やがで、命令が下さった。
「やれ」
 
***
 
 食堂の中に、北上が駆逐艦の子達に囲まれ、質問されっぱなしの光景は、普段おとなしい姉肌を見せ付ける陸奥でさえ子供のように大笑いをさせた。彼女が笑いながら、伊勢の隣で座る。
「久しぶりにこんな微笑ましいこと。本当だった?」
「ああ、正しく彼女の自称とおり『鬼神の如き』、な」
 伊勢が素っ気無く言った、艦娘たちに大人気の数量限定定食「超ド級ワギュウスペシャルオーダー」のメイン・ヒレを食べながら。これが伊勢を憧れる娘たちに送られたプレゼント。
「どうしたの、ご機嫌斜め?」
「別に、ただ……」
「ただ?」
 陸奥の夕食は手作りの豆腐サラダ。よく子供たちにムチムチとからかわれるせいか、ダイエット気味で食べているが、今のところはあまり効果がないらしい。彼女が一口食べて、伊勢の話を待つ。
「夜帰ったとき、あの人の顔を見た。なんかさ、あたしたち……間違ったのかと、ずっと思ったんだ。あの人の心を、傷つけたのかと」
 苦悩が満ちた顔だった、と。
 陸奥はまた一口食べて、「やっぱり自分で作るものは味がそんなにおいしくないのね、どうして」
「ダイエット中じゃない?おいしいとか考えないでよ、まあ一口」豆腐を一個横からフォークで奪った。
「間違ってないと思うんだよ」
「どうして?」
「だってみんな言わないけど、実は提督大好きじゃない?だから提督が報われるように願って、自分もあの人の称賛を受けたいため、懸命に戦っているじゃない?」
 伊勢が手を左右に振って、ないない考えすぎたと、まったく賛同しない模様。
「あらそう?でもやっぱり、間違っていないと思う。提督、いえ、少なくとも、ここで生活するみんなのために、あるいは何か理想のために、心を捧げるでしょう」
「それは、そうだ」
「なら問題ない。彼はね、それを知っているのよ。心配性なのに結局やらせちゃって、それは極力みんなの意志を抑えたくないからだと思う。かえって気を遣うと、あのやさしさは情けなくなる、それじゃかわいそうだ」
 そう……なのか。長い付き合いのくせに、こんなに深く思わない自分がひょっとして人を観察する能力は皆無ってこと?それとも提督を大事にしてない?恥ずかしいぐらい女子力ないね。とか考え始めた伊勢。多少焼いているような嫌がらせの口調で言った。
「……陸奥は、本当に本気で提督好きだな」
「そうかもしれないね」さすがに陸奥でも、図星を指されると照れる。上気したように少し顔が赤く染まった。
「まあ伊勢ちゃんほどでもないけど」
 お茶目のように笑い返し、向こうに座ってガンガン飲み食いしている赤城と加賀を見た。同じく超ド級ワギュウスペシャルオーダーだが、今は二セット目で、自腹だ。
 肉を切って嘆きかけるところだが、陸奥の一言に唖然とした。
「そういえばさっき五十鈴ちゃんから伝言があるよ。『これより、深部海域への強襲、および主力艦隊に加勢することを断念し、周辺掃討の任務に転ずる。直接に執務室にくるよう、詳細を聞こう』、だってよ」
「……え?」
 思わず立ち上がる伊勢が、なにぃぃぃ!と吠えて、周囲の目線を集めた。
「提督はどういうつもり!?」
「落ち着いて、ちょっと考えればわかるはずよ」
 ポニーテールを解き、腰が抜けるように座する。目をつぶてから、なんだか摩耶のヒステリックな怒鳴り声が聞こえてくる。
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